ヨガの恩恵

ヨガインストラクター yoka

ヨガと免疫力

ストレスにより免疫力が落ちることは良く知られているとおりです。

免疫機能とは、細菌やウィルスなど、わたしたちの周りにある有害物質や日々体の中で生まれているガン細胞などから体を守るためにわたしたち人間の体に備わっている防御システムです。

ストレスは精神的なストレスと物理的、身体的なストレスに分けられるかと思います。

精神的なストレスには、家庭や職場や学校、その他わたしたちが所属している社会の中での人間関係、その中での自分の評価の高低、身近な人の死、転校や転職や失業などの環境の変化などがあげられるかと思います。

物理的、身体的なストレスでは、寒さや暑さ、薬物や毒物、これには食品添加物や化学物質、喫煙やアルコールも含まれます。過度な労働時間や睡眠不足などにより、身体的にストレスを受けることもあります。これらは自分でも気づいていると、精神的なストレスにもなり得ます。

このように、生きていく上でわたしたちは常にストレスに晒されていると言えます。

 

ヨガを行うことにより、まず自分のストレスに気づきやすくなります。気づいていないとストレスはどんどん大きくなって対処が難しくなります。ヨガをしていると小さなストレスでも自分の心と身体の変化にすぐに気づけるようになります。

これは、ヨガをしているとき、わたしたちは自分自身と向き合っているためです。詳しくは「内観」の回をご参照ください。

気づくとそれに対し、なんらかの解決を図ろうとしますので、ストレスを軽減することができます。さらにその解決法についても、ヨガをしていることにより頭の中が整理され、第六感が働きやすくなり、アイデアが浮かび解決策を導き易くなります。

気づいてもどうにも対処できないことももしかしたらあるかもしれません。例えば身近な人の死は現実であり、変えることはできません。そこでまたヨガがわたしたちの支えとなります。ヨガをすることにより、体幹が鍛えられ、身体的に重心を低く保てるようになり、いわゆる「肝が座り」、物事に動じにくくなります。また、呼吸に意識を向けていきますので、心が落ち着きやすくなります。これについては『心と呼吸』の回もご参照ください。

 

また、ヨガを続けていて自分でも感じましたが、みなさまからも良く伺うのが、気付いたら暴飲暴食をしなくなった、アルコールも飲みたいと思わなくなった、ということです。これは、ヨガで体の歪みが調整されたり、逆転のポーズで血圧や血流に働きかけ、自律神経のバランスが整うことにより、ストレスが軽減され、不用な欲求が沸き起こりにくくなったからと考えられます。心と体は繋がっておりますので、自律神経のバランスが整うのは身体的な問題が解消されたことだけでなく、内観がすすむことにより、また、呼吸に意識を向けていくことにより、精神的にもストレスが軽減され、そこに心身共に健康になる良好なスパイラルが生まれるためとも言えます。

 

さらに、ヨガには内臓を刺激するポーズがたくさんあるので、腸内環境が整います。腹部を捻ったり、圧迫したり、腹圧をかけたりしながら呼吸をして腸を刺激します。

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鷲のポーズ

体を逆転させるポーズでは、下垂した腸を元に戻し、活性化させることができます。

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スタンディングスプリット



自律神経が整うことも腸内環境改善に役立ちます。

人間の免疫細胞の約7割が腸にあると言われておりますので、腸内環境を整えることが免疫機能を正しく働かせるためにも必要となります。

 

また、チャクラの回でも触れていきますが、胸にあるアナハタチャクラを活性化させるポーズでは、気持ちが前向きになったり愛情が豊かになるなどのチャクラの活性化による心への働きかけも自律神経を整えることになります。他にも、笑いヨガなどはそれだけで免疫力アップに繋がりますし、『季節の変わり目とヨガ』の回でも取り上げておりますが、骨盤の歪みが解消されることも挙げられるかと思いますし、ヨガの適度な運動により、血液循環が良くなり、体温を高く保つことができるなど、ヨガをすることで、心身共に健康な状態を維持することができ、免疫力の向上が期待できます。