ヨガ〜つながる②
ヨガとはサンスクリット語で『ユジュ(結ぶ)』と言う言葉が語源になっています。
①では、呼吸と身体の動きのつながりをご紹介いたしました。
今回はアイアンガーヨガの創始者である、アイアンガー先生の言葉から引用させていただきます。
『ヨガとは、私たち人間の小さな自我と大きな宇宙とを結びつけるもの。』
白揚社『アイアンガー108の言葉』ニヴェディータ・ジョシー編 柳生直子訳
これを表す『手印』があります。
親指と人差し指の指先を付けて輪っかを作り、残りの3本の指を揃えて伸ばした手印、チンムドラーです。
手で象徴的なカタチを作ったもので、様々な手印があり、それぞれに意味があります。
親指が人智を超えたもの、あるいは宇宙を表し、人差し指が自己を表していると言われていますので、チンムドラーには宇宙と自己を結びつける、という意味があります。
ヨガのクラスでレッスン前や後にプラーナーヤーマ(「心と呼吸」の回をご参照ください)を行うときにこのムドラーをしたことがある方もいらっしゃるかと思います。
また、ポーズをキープするときにもこのムドラーを結び、ポーズの効果を封じ込めることもあります。
わたしがクラスで良く取り入れるのは、弓を引くポーズのときや、片手を頭の先に伸ばす後屈のポーズのときです。
いずれのポーズも胸が開かれ、気持ちが前向きになる効果があります。
ムドラーとはサンスクリット語で『印』という意味で、手だけでなく体全体で形を作り、象徴的な意味を持たせることもあります。
合掌も手印のひとつで『アンジャリムドラー』と言います。
右手と左手が相反するものを表し、その相反するものを合わせる(調和させる)意味があります。これもまた『つながる』です。
陰と陽、月と太陽、男性と女性、自己と他者、自身の体の左右、右脳と左脳、交感神経と副交感神経、など様々な相反するものの調和をはかり、心を安定させてくれます。