開脚前屈の動きを妨げる原因〜その①仙腸関節
股関節は骨盤と腿の骨の結合部分です。
股関節が硬い、というのは股関節の可動域が狭くなっていたり、動きが鈍くなっていたりして、前屈や開脚がしにくくなっている状態を指します。ですので、もちろんこの股関節の可動域を広げることが股関節の柔軟性に繋がるのですが、前屈や開脚がしにくい原因は他にもあります。その原因は複合的に絡み合っていて、人それぞれ違いがあります。
その原因のひとつが仙骨関節の硬さです。
股関節が硬い場合、仙腸関節も硬いことが多いです。このふたつの関節は筋肉で繋がっているため、この筋肉が弱ったり左右差が生じたりすると筋肉が固くなり、繋いでいる両方の関節の動きが制限され可動域が狭まります。
白い骨が寛骨、オレンジの骨、大きいほうが仙骨で、その先に付いている逆三角形の小さい骨が尾骨です。この3つの骨の集合体が骨盤と呼ばれています。オレンジと白の境目、結合部分が仙腸関節です。
この仙腸関節は寛骨や背骨を動きやすくして歩くことをサポートしてくれたり、姿勢を保つサポートをしてくれたりしています。
この仙骨を動きやすくすることが仙腸関節の柔軟性をあげ、ひいては股関節や背骨の柔軟性にも繋がっていきます。
仙腸関節をはじめ、肩甲骨やお尻など、わたしたちは自分の体の背面には意識が向きにくいので、動かしていても動いているのかどうか、わかりにくい傾向があります。
そのため、とてもほぐしにくく、また鍛えにくくなります。
なぜなら、ほぐすにしても鍛えるにしても、そこに意識を向けながら行うことにより効果が期待できるからです。
ひとつ例をあげてみます。
合せきのポーズのとき。
体を前に傾けていくと、伸びるところ、また、良くインストラクターが伸びていることをお伝えする部位はどこでしょうか。
内腿だと思います。
そう意識をすることで、より内腿が伸びやすくなります。
一方で、背面のお尻では、足が外に開いていることにより、仙骨が左右から押され、横方向にしなっています。
この状態からさらに前屈していくにつれ、上体の重みに引っ張られて仙骨は縦方向にもしなっていきます。
このように、合せきのポーズは意識の向け方によっては仙骨へもアプローチをしていくことができるのです。
「柔軟な股関節を作るヨガ~魔法のyokaメソッド」では、あらゆる方向から仙腸関節にアプローチをしていく様々なポーズを行い股関節と仙腸関節の柔軟性を同時に高めていきます♫