ヨガの恩恵

ヨガインストラクター yoka

心に平安を

自分をいたわる、の回で、アヒンサ(非暴力)について触れました。
今回はこのアヒンサを前回とは違う観点から。


ヨガの目的のひとつは心の平安を得ることです。
ヨガの教典であるヨーガスートラに書かれているヨガの8支則の8番目、最終的なゴールは悟り(サマーディ)になります。
物理的な暴力にしろ、非物理的な暴力にしろ、命あるものに対して暴力をふるうと自分の心も押し潰されてしまいます。ふるわれた相手はもちろん、ふるった自分も同時に傷つくことになり、平安とは真逆の結果となることは容易に想像がつくと思います。
今のネット社会において、本名を明かさず他人に好き放題を言うような風潮がありますが、自分だと特定されなければ何を言ってもいい、どうせわからないし、知らない人だし、関わりないし、一生会うこともないだろうし、と、他人を誹謗中傷した結果、その心に果たして平安は訪れるでしょうか?
また、日本中自粛していた最中に報道されていた、いわゆる「自粛警察」や、あおり運転も同様です。大変心が痛みます。

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わたしたちは自分の心がざわついている時、とかく人を傷つけたり、批判したりしてしまいます。あるいは人に批判されたり誹謗中傷を受けた結果として、自分の心がざわついてしまっているのかもしれません。残念ながら、そのざわつきを抱えたままでいると、それを自分の周りへばらまこうとするのが人間です。なぜなら、ざわつきをなんとか手放したいから。チェーンメール方式です。
ヨガを行うことにより、人へばらまくことなく自身の内側から心のざわつきが鎮まり、心の平安を得ることができ、アヒンサの実践が叶うのです。法の抑止力に頼ることなく負の連鎖を断ち切ることができます。